プトレマイオス2世胸像
年代 | : | プトレマイオス朝 紀元前 285-246 年 |
材質 | : | 石灰岩 |
大きさ | : | H. 23.5 cm; W. 22.0 cm; L. 17.0 cm |
意図的にはじめから胸像として制作された。このような作品はしばしば「彫刻家の模型」と呼ばれ、彫刻家のアトリエで弟子たちに教えるための道具として製作されたと考えられている。しかしながらこういった遺物の背景を考古学的に調べると、むしろ実際は敬虔な巡礼者が神殿に祈願のための供物として奉納したと推測される。
この胸像は、特にその唇のまわりに強調された線(バーミリオン)を施すというその様式から、王朝の最強の権力者の一人、プトレマイオス2世フィラデルフォスの像であると考えられる。別名アレキサンドリアの灯台と呼ばれるこの有名なファラオ、プトレマイオス2世の統治下において、学問機関ムセイオンや図書館がアレキサンドリアに建立され、アレキサンドリアは世界の知識人の注目の的となった。